雄冬神楽


 平成2年、増毛町無形文化財の第1号に指定された雄冬神楽。この由来を辿れば、明治12年頃に雄冬の津島幸二郎宅を訪れた旅の老人が、地域住民の融和協調を願って伝授したといわれています。

 更に明治24年になって、稲荷神社の移転新築を機に、青森県八戸から移住した笛の名手磯谷福松が、新しい舞を若者達に伝えて奉納、新旧を併せた形の雄冬神楽が成立しました。

 以来、毎年1月2日に集落内の各戸を門付けした後、神楽を披露し、家内安全、海上安全、豊漁満足を祈るならわしとなりました。

 神事の側面が強く、かつては雄冬以外で奉納してはいけないと言われていました。これは昭和7年頃、浜益村の幌神社で神楽を披露した後のニシン漁が、大不漁に見舞われたからだとされています。

 使用する楽器は太鼓、笛、ジャガラ(打楽器の1種)。舞は座敷舞で、全部で14あり、8畳間以上の部屋でその2畳分で舞うように構成されており、所要時間は約2時間です。

 「雄冬神楽保存会」によって代々受け継がれてきましたが、会員数の減少によりここ数年は神楽の奉納が出来ずにおります。1月2日の門付けと、7月22日の雄冬神社祭での御幣舞、獅子舞の披露は続けていますが、会員数増加の見込みは無く、今後の神楽奉納は実質不可能とされています。